- ご挨拶
皆さんこんにちは。それともこんばんはでしょうか。
お久しぶりです、スネコです。
2024年も早いもので3月があと1週間ほどで終わろうとしています。4月になったら今年も残すところあと9ヶ月ってマジですか????????
- ちょっと長い前置き
3月といえば!
先日の20日(水)に駒形友梨さんの2nd Full Album『25℃』がリリースされましたね!
アルバムの発売に先駆けてユナイテッド・シネマ豊洲さんにて全曲視聴会も実施されたとのこと。今回のアルバムへの気合いの入りようが伝わってきますね。ユナイテッド・シネマ豊洲さんで上映したのはミリオン繋がりだったりするんでしょうか、なんて個人的にはワクワクしたりしてました。
open.spotify.com(各種音楽サブスク配信も行われております)
youtu.be(ご本人のYoutube公式アカウントでは全曲試聴動画もアップされています)
『25℃』のリリースに伴い、駒形さんが様々なラジオ番組等にゲスト出演し、本アルバムの裏話などについてお話されていました。私が聴いた番組は『仲村宗悟・Machicoの月曜、空いてますか?(第53回)』『まぁたんゆりりん(第76回)』『豊崎愛生のおかえりらじお(第728回)』の3つでした。
どの番組もアーカイブがありますので気になる方はぜひ!
後述する駒形さんのお話部分をリンク内に設定しております。
※げつますだけは動画の時間指定ができなかったので、後ろの方で引用している言葉の最後に時間部分を明記しておきました。
https://nicochannel.jp/getsumasu/video/smshXHBUuUfyEjUsczf4u469
上記3つの番組で共通して語っていたものがありました。アルバムタイトルになっている『25℃』の由来についてのお話です。
仲村さん「『25℃』というタイトルはなぜ〝25℃〟になったんですか?」
駒形さん「私が前に読んだ小説のなかに「ミドリムシが繁殖するための適正温度が25℃で、ミドリムシはその25℃を見つけるためにずうっと彷徨い続けて25℃の場所を見つけるとそこに留まる。だから、人間も生きてきた目的とか意味とかすごい深く考えがちだけど、実際のところは自分にとっての心地よい25℃の場所を探してただ彷徨っているだけなんじゃないか」っていう話があって、それにすごい私が感動して、いつかそういう詞を書きたいなと思ったんですけど、今回のこのアルバムにぴったりだなと思って『25℃』というタイトルを付けさせていただきました」
駒形さんのこの話を受けて私はとても感動しました。
というのも、自分にとって駒形さんが語っていたような〝25℃〟とはそれ即ち〝幸い(さいわい)〟だと思っているからです。
そう思うようになったきっかけは、自分がまだアオハルな年齢の時に出会ったラノベにあります。
『〝文学少女〟と慟哭の巡礼者』(以下『慟哭の巡礼者』)です。
『〝文学少女〟シリーズ』を知らない方のために簡単に説明すると、こちらはファミ通文庫から発売されていたライトノベル作品です。本編8巻・短編集4巻・外伝4巻の計16巻から成る作品となっております。
本シリーズの特徴として、各巻には物語の題材となる文学作品があり、作者の野村美月さんが念入りに調べた上で物語と上手い具合に元ネタとなる文学作品が絡んでいきます。
『慟哭の巡礼者』は本編第5巻であり、題材となっている文学作品は宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』です。
宮沢賢治のことを知っている方には説明不要かもしれませんが、『銀河鉄道の夜』には〝ほんとうのさいわい〟というフレーズが出てきます。これは主人公であるジョバンニが友人であるカムパネルラへ向けて発した言葉の中に出てくるものであり、『銀河鉄道の夜』では一貫して〝幸い〟というものについて作中の人物たちが思いを巡らし語っています。
『慟哭の巡礼者』では、そんな『銀河鉄道の夜』をベースに物語が展開されます。
その中で主人公の先輩である天野遠子がこんなことを語ります。
賢治は、農学校の先生をしていたとき、生徒に尋ねたそうよ。『人間は何故この世に生まれたか?』って。
賢治自身は、こう答えているわ。『人間は何故生まれてきたか、ということを知らなければならないために、この世に生まれてきたのです』って。
(中略)
だから、本当に大切なのは、手に入れることじゃなくて、探し続けることなんじゃないかしら。そんな風に、賢治は病床で、自分の書いた原稿を改稿し続けたんじゃないかしら。いつか、みんなが幸福になれるユートピアに辿り着けると信じて」
これを受けて主人公の井上心葉は次のように語っています。
遠子先輩が言ったように、ようやく目的の地に辿り着いても、そこに求める幸いはないかもしれない。
永遠の幸いなんて、この世に存在しないかもしれない。
けれど、やわらかな瞳が、ぼくらに語りかける。
一瞬の幸いや感動は、生きてゆく中で、無数に散らばっている。
それは、朝が来れば消えてしまう星のように、儚いものかもしれない。
だけど、小さな光が、心の中でまたたき続けることもあるのだと。
(中略)
遠子先輩は、おだやかに微笑んでいる。
作り物の星空は、本物の星空に変わっていた。
ぼくらの上で、星はまばゆく輝いている。
巡礼者は心に描く聖地を目指し、歩み続ける。
あぁ、何もかももうみんな透明だ。
宮沢賢治が〝幸い〟を求め続け、そして描き続けた様を『〝文学少女〟シリーズ』の作者・野村美月さんは誰もがみなそうだと遠子先輩に語らせています。駒形さんが語っていた25℃を探すミドリムシの話がこのことと同じように感じられたわけです。
だから、駒形さんの仰っている〝25℃〟という概念は自分にとっては〝幸い〟なのだと思っています。
いやもうほんとに感動したんですよ。げつますを聴いてすぐにXで感想をポストしたくらいには。
げつますを聴いて思ったけど、おべいさんは寄り添える人なんだなって。だからこそ今回の『25℃』で「FLY!」のような曲をお出しできる。陰を纏いつつも陽だまりを思わせる綺麗で伸びやかな歌声で聴く人たちを勇気づけて未来への道を照らしてくれるんだ。
— スネコ (@Xrecruit2X) 2024年3月12日
そうなると、ここまで読んでくださった方はこう思いますよね?
「前置き長くない????」
すみませんでした。ここから先が『25℃』収録の全楽曲についての感想になります。
駒形さんや作詞家の先生方が描いた〝25℃〟について想いを語ります。
それでは、どうぞ!
『25℃』全曲感想
※(★)が付いている楽曲は駒形さんが作詞をした曲となっています
Dreaming Night
プリキュアで作家活動を本格的にスタートさせ、今現在もご活躍されている馬瀬みさきさんが楽曲提供している曲。今回の提供については、駒形さんが『キラキラ☆プリキュアアラモード』にて主題歌を担当されていたのでそのご縁なのかもと感じました。
ネオンと夜というフレーズが後の「Neon Sign」を思わせます。
夜がふけることから始まる夢のような異空間=見えない世界へ飛び込む様が描かれた内容。けれど夢見るのはそのような世界だけではなくアナタ=youもある。信じるべきは自分自身。
そのような世界は理想的な世界でもあり、それよりも強くありたいと願う自分がいる。理想的な世界を超えた自分がこの曲にとっての〝25℃〟か。
曲の終盤に畳みかけてくる英語のリリックで終わるのが印象的。これは同じく馬瀬さん提供曲の「Yellow Love」にも見られる要素ですね。
これから『25℃』の世界観が始まるぞ!と聴く人に告げるようなそんな曲です。
ビターフラッペ(★)
駒形さん作詞曲。
ほろ苦い歌詞が良い。
どことなくパンとフィルムを思わせる追憶要素の強い一曲。アルバム収録曲の中では時間軸として一番最後とも思えるような内容でもある。
誰かに手渡した愛情=この人にはあの頃と違う恋人がいる? でも一人で見つけた幸せがある。考えさせられるリリックです。
一人で歩いてきた道、とあるためやはり一人でいるのかもしれません。
自分が歩いてきた道(=時間・人生)の中に25℃があったとも解釈できる一曲ですね。
2 world
サビが心地いい。韻を踏んだ歌詞が面白い。そんな曲です。とにかく聴いていて身体を動かしたくなります。
タイトルは2(=二人)の世界、あるいはTo worldに掛かってる? その世界こそが25℃ということか。
不変ではない愛のカタチが25℃なのかも。だからこその2 world。変わってくLove、というフレーズがそういうことを指し示しているのかもしれません。
First Step(★)
本アルバムのリード曲。駒形さん作詞。
朝に聴くのにぴったりな内容の歌詞です。とても明るい内容。後の「FLY!」にも通じる感じ。
この世界を変えられるのは君なんだから、という部分がおかえりらじおで語っていた自分のことを好きになれたという部分を思わせますね。踏み出す一歩こそが25℃への最初の歩み。非常に前向きな内容の歌詞なのでとても勇気づけられます。
Youtubeの公式アカウントでMVが公開されていますのでそちらも要チェックですね!
going forward(★)
駒形さん作詞。
「First Step」で前に進む一歩を踏み出そう!と歌ったことを引き継ぐ歌だと感じられました。踏み出したことによる様々な障壁や苦しみに負けずに頑張ってみよう!という、これもまた聴く人にエールを送る一曲。
この声に気づく誰かに出会うこと、そんな求めている明日が25℃なのかもしれません。
Here I am
愛を探している人の歌。「Dreaming Night」の歌詞にある〝Who am I〟を受けての曲だと感じられるかもしれません。
探せば探すほど病んでいく、という部分が先に挙げた宮沢賢治を思わせます。
弱い自分も好きになれたんだ、という部分がFirst Stepに共通する良さだなと感じます。陰と陽を併せ持つ駒形さんだからこそ歌うことのできる曲。
愛=25℃!というのがダイレクトに伝わってきますね。
Neon Sign
個人的に解釈に一番時間をかけた曲だと思います。
狂騒乱れる夜をネガティブなものとは描かずそこに一時でも留まることに意味がある、かといって夜明けが悪いわけではないことも描いている面白い曲。
夜の世界と夜明け以降の世界は同じではないけれど、そこで得た思いや経験は繋がっていくという風に感じられました。本アルバムの中で独特な雰囲気を纏っていて聴いていて非常に考えさせられました。「Dreaming Night」やラストの「our story」の世界観とも繋がっているようにも思えますね。
『25℃』は〝夜〟がサブテーマなのかも。
FLY!
「First Step」→「going forward」の流れで頑張っていこう!としたら思っていた以上にしんどい状況になったことを描いた一曲、という風に解釈しました。だからこそ「勝負はこれから!」というエールを感じます。楽曲提供のKatterさんが思う25℃をビシバシ感じます。
駒形さん作詞曲ではないけれど、陰と陽という駒形さんを象徴する要素を曲のそこかしこから感じるので、駒形さんの「皆さん思いおもいの25℃を表現してください」というオーダーにしっかりと応えた形になっていると思いました。
Yellow Love
メロディが収録曲の中で一番好き。「First Step」と同じく馬瀬みさきさん提供曲。
立ちふさがる障壁を遠回りも転機と表現しているのが印象的。
タイトルにもある通り『色』がテーマかな、と思いました。
自分の視界に在るアナタ=youとそこに寄り添うLOVEに色を付けるとしたらそれが色鮮やかな黄色なんだろう、という馬瀬さんの思いを感じます。それはもしかしたら黄色から変わるかもしれないもの。色とりどりなカラフルなもの。
大切な人と出会う様を「世界に色が付いた」と人はよく表現しますが、まさにその通りなのかもしれません。今の駒形さんにはこの世界が何色に見えているのか気になりますね。
our story(★)
ラストトラックに位置する曲。作詞だけでなく作曲も駒形さんが担当。
1分48秒と短めですが、『25℃』で描いてきた駒形さんの世界観がギュッと凝縮された一曲です。
君という存在と夜がふけていく様がアルバムの終わりを示唆しているように感じられて余韻を感じますね。
「Dreaming Night」で夢に飛び込むことから始まった『25℃』ですが、この曲で「夢から覚めても私はここにいる」と歌っているのが良いですね。
君と共に在ること、変わらない永遠が25℃。
最初から最後まで愛に溢れたアルバムだということを実感して『25℃』は幕を閉じる様は美しいの一言に尽きます。
- 終わりに
というわけで、駒形友梨さんの2nd Full Album『25℃』についての感想でした。
最初に通しで聴いた時「どれも良い曲だなあ、これはXで各曲の感想をポストするだけじゃなんだかもったいないな」と感じて筆を執った感じだったのですが、こうして書き終えてみると駒形さんが『25℃』を通じて聴く人に伝えたかった想いが分かったような気がしました。
駒形さん、素敵なアルバムをありがとうございました!
これからも駒形さんを応援していきます。エールを貰ったらそれをきっちりお返しするのがスネコ流です。ミリオンライブの「ありがとう」の円環の構図が大好きなので、それを駒形さん個人にも伝えていけたらいいなと思ってます。
- 余談
最近、ひょんなことからうえしゃまやナンスのアーティスト名義のアルバムを聴いてます。ミリオン声優はみんな歌が上手い! 改めてこんなに素敵なキャストさんがCVを担当してくれているミリオンライブは最高だなあと感じる今日この頃です。
ナンスといえば、この前リリースされた「シャドウボクサー」が最高すぎて鬼リピしてます。
朝は駒形さんの「First Step」を聴くかナンスの「シャドウボクサー」のどっちを聴くかで迷いがち。
ナンスといえばトラセですが、ちなみにスネコが個人的にTrySailで好きな曲は「BraveSail」です。トラセを認識したきっかけが『告白実行委員会』だったのでハニワサウンドに弱いんだなあ。
最新回のまぁゆりで『25℃』と一緒に紹介されていた駒形さんの良きバディとして有名なMachicoの初フォトエッセイ『アノ頃ハ。』の発売が楽しみですねえ!!
当方スネコ、声優の写真集なんて一度も買ったことがないのに気が付けばMachicoのフォトエッセイを予約していたという。ミリオン声優、恐るべし。
抽選だったお渡し会も無事に当選したので今から楽しみで仕方ないです。
これからもミリオンライブとミリオン声優に全力投球する年にしていく所存です。
というわけで!(二回目)
駒形さんの2nd Full Album『25℃』の感想記事でした。
またいつか上げるブログ記事でお会いしましょう。ではでは~~~~~~。